(106回目) 香港レポート第二段 No.1

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 前回はビジネス街である香港島のSOGOでの酒フェアーであったが、今回は中国本土よりの汐田にあるYATAでの試飲即売会。このYATAはもともと日本資本の西友であったが、今年4月に改名をし、新たに百貨店として香港で生まれ変わった。今回は8月21日から25日までの出張。
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 おりしも到着した21日はYATAの酒フェアーの記者会見日。空港到着後、すぐに会場へ入り、フラリフラリと鏡抜きを一緒にしてしまった。当日はミス香港も会場へ着物姿で駆けつけ、会場を沸かせていた。会場には追っかけならぬコアなファンが埋め尽くす。お酒が目当て?ミスが目当て?どちらでもよろしい。こういった場所は賑やかであることが大切。香港へ行く前に記者会見と聞いていたが、まさか自分が出るとは思わなかったので、普通の服装。あぁ、こんなことなら紋付け袴で馳せ参じるべきであった…。無念。
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 その日の晩は香港のディストリビューターであるHCLのYu社長はじめスタッフの方々と、YATAの社長とスタッフ、日本の貿易会社の大津氏と日本の蔵元(大田酒造月の井酒造店)と会食。前回同様「花盃」で今回は鉄板焼き。YATAは今後も香港で4店舗を出店するとのこと。期待したい。
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写真左は貿易商社の大津氏、右女性は香港ディストリビュータースタッフのIceさん。

(105回目) 直島

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 昔、父親に連れられ、神戸青木港から4時間かけ高松港へ。フェリーの中でまず1杯。高松からまんのう町木ノ崎の田舎の家へ行くまでに1杯。家に付いたら1杯。毎食がうどんであった。
 特に、田舎の家の前にある「川中うどん」。おばあさんが緬を打ち、サッと湯がき、鰹のだしと生姜、ネギを効かせた釜揚げうどんは最高だった。
 ここ数年、同じコースをたどらなくなった。何となく、うどんの香りが変わってしまったのだ。少し酸味の効いた甘い香り。讃岐うどん独特の香りがあったはずなのに、最近はコシばかりで香りがない。
 瀬戸大橋ができて随分と便利で早くなった。が、船の良さが味わえないのは少し寂しい。ということで、久しぶりの四国。墓参りついで帰りは高松港から直島、宇野経由で変えることに。高松港から直島まで1時間足らずの船旅。大人1人510円。格安である。天候もよく、デッキでくつろいでいると日本にいることを忘れてしまうほど。
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 直島にはベネッセが運営する美術館がある。戦前は三菱マテリアルの工場からの煙で島は禿山に。最近では植林が進み、完全に自然を取り戻した。もともと農業に適さない島で、産業としての地盤が弱く、工業化を進めざるを得なかった島の歴史。しかし、今は地元岡山の企業、ベネッセという強い味方を得、文化的な島へと様変わりした。
 島全体にのんびりとし、人も朗らか。瀬戸内独特の人文化も健在。通ってしまう瀬戸内島の1つ。

(104回目) 男流の楽しみ音

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 京都ほど色んな料理スタイルの似合う街は他にはない。京料理はもちろん、和装のイタリアン、町屋を改装したフレンチ、座敷の中華…。懐の深さを感じさせる京都の町。
 徹底した京都の居酒屋を追求したお店、「露地もん」。「京都のおっさんが気軽にいつ来ても目新しいもんをサラリと楽しめる、そんな店が一軒くらいあってもエエやろ」とオーナーの高橋氏。全般的にヘルシーな味付けであるが、湯葉や胡麻を使ったサラダ、燻した魚介類の網焼きなど、まさに「親父」のツボをついている。チビリチビリと舐める酒と、「チリチリ」と芳ばしい香りと音に誘われてお酒がすすむ。
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 極めつけは極薄ピザ。いや、ピザというよりクリスピー感覚。ライスペーパーで作られた生地に、チーズ、アンチョビ、湯葉、青のりがのせられ、パリパリつまむ。まるでスナック菓子のような感覚で食べられる。築130年の町屋を改装して作られた贅沢な空間で、かすかに響く炭の音。男流人生の楽しみの1つになること間違いない。

(103回目) 祝・創業80周年

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 観世流の祝舞に始まった「たん熊北店」創業80周年祝賀会。昭和3年に四条河原町で創業したお店を80年でこのような大きな企業へと成長。
 総数200名がパーティー会場を埋め尽くし、たん熊北店の栗栖社長をはじめ、熊魚庵たん熊北店の宮社長などが次々と感謝の言葉を述べられた。代々引き継ぎ、お客様やスタッフのおかげでここまでこれたと。まさに歴史が醸し出す文化である。
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 大会場にもかかわらず、お吸物の温度、お造りの鮮度など、最高の状態で出される数々の料理技術には感服。厨房は一触即発、戦争状態なのかもしれないが、平然と出されるサービスや料理の奥にあるものを考えると、味わいも一層深いものになる。素材の良さ、鮮度、お客様への想いを大切にするスタッフの方々の食べ物の対する愛情を感じずにはいられない。
 最後に閉会の挨拶として神戸たん熊の栗栖社長が興味深い話を。進化論を記したダーウィン。その著作の中で、「時代とともに生き残れる種、それは強いものでも賢いものでもない。環境に適応する能力のあるものだけが生き残れる…」。料理、文化、人、企業、国家すべてにいえることかもしれない。

(102回目) 関西グラッパ

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 丹波は丹波でも兵庫県の丹波市。古来このあたりは「丹波国(たんばのくに)」と呼ばれていただけあって、「丹波」を名乗る市町村は多い。丹波ワインのある京丹波町、兵庫県丹波市、丹波篠山、南丹市…。
 訳あって、東京のカーブドリラックス人見氏と関西の酒蔵を訪問する機会があった。清酒の蔵本でありながらリキュールやグラッパなど様々なお酒を造り出している西山酒造(兵庫県丹波市)。グラッパとはイタリアのぶどうの絞りかすで作る蒸留酒である。ここ西山酒造では、わざわざイタリアから蒸留機を輸入し、ボトルデザインもこだわって作っているからすごい。
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 同じグラッパでも大阪柏原でワイナリーが作るグラッパもある。カタシモワインフーズ(高井社長)。合名山の斜面を開墾し、傾斜25度の土地を縦横無尽に練り歩く高井社長。もちろん重機は入らないのですべて手作業。除草剤は一切使用せず、丹波ワインと同じくナギナタガヤとよばれる雑草を地面に生やし、草生栽培を行っている。大阪府からはエコ農業に認定されているとか。
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 甲州といえば山梨県のぶどう品種であるが、カタシモ(堅下)にも堅下甲州ぶどうがある。高井社長はこの葡萄を減農薬で栽培し、素晴らしいワインを算出している。柑橘系のクリアな香りと上品な酸味、アルコールはやや低めであるが、余韻も心地よいワイン。「毎年2千本しか作らへんからスグ無くなってしまうにゃわ」(高井社長)。圧倒的に地元のお客様に指示されている素晴らしいワイナリー。色んなことにチャレンジし続けておられる高井社長とは何度お話ししても刺激を与えてくださり、非常に楽しい。

(101回目) Over30th

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 30歳を過ぎると肌年齢が気になる!? 30歳からの独習英語!? 30歳からの資格取得!? 30歳から(大人)の恋愛相談!? 電車のつり下げ広告や雑誌のコピーを呼んでいると30歳になると生まれ変わるように色々と面白い出来事があるようだ。
 昔の20歳が現在の30歳という精神年齢も、お金の使い方や人生の過ごし方などを見聞きするとうなずける。
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 丹波では3年前から30歳以上のバンドが集い、年に1度丹波ロックフェスティバルを開催。3回目を迎えた今年は9バンド参加。歌謡曲からスタンダードなロック、ファンク、コアなど、実に様々なバンドが揃ってくる。30歳を超えると流行に左右されず、自分たちの好きな時に好きな仲間と好きな音楽で楽しむ。こういう空間や時間が非常に大切だと気づく。
 観客が出演者であり、出演者が観客。その家族や友人、知人を含め、総数60名が丹波のぶどう農園をバックに、好きな音楽と鳥の炭火焼き、ワインを楽しんだ。20歳代の学生時分では、なかなか味わえない楽しみ方。
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(100回目) 日常の非日常

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 「寝るだけの家から、楽しむ家へ。」4月14日、三ノ宮にオープンしたIKEAの看板キャッチコピー。モノから文化、空間、心地の時代の象徴ともいえるコピーだ。癒し、リラクゼーションなども、モノではなく空間全体で心地よさをかんじさせることだ。
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 京都金閣寺近くにオープンした「仁寿殿(じじゅうでん)」。京都市内の喧噪を全く感じさせず、長期滞在でくつろげるゲストハウス。オーナーの上嶋一豪氏は「従来のゲストハウスとは異なり、京都に訪れるエグゼクティブ、シニア層に今までのホテルや旅館とはひと味違う新しいスタイルを感じてほしい」と話す。内覧させていただくと、まさに言葉通り。ゆったりと時間が流れ、書斎や茶室も備え、各部屋は洋風スタイルでありながら「和」を感じさせるシンプルな作り。「家」でありながら、リラクゼーションを存分に感じることができる空間になっている。
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 ちなみに、ここのcaféのシフォンケーキは絶品。柔らかいだけでなく、粘りとコクを備えた生地。「ナイフで切るとつぶれますので、手でちぎって食べてください」。聞くと内覧の日だけの限定ケーキとのこと。毎日夕刻に立ち寄ってシフォンケーキ片手に読書を楽しみたい(切望)。

(99回目) 香港レポート No.3

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 香港崇光(広東語でそごう)での酒フェアーは大盛況に終わった。300種類以上ある日本酒が品揃えされ、毎年春と秋に日本酒のフェアーを開催するとのこと。香港でのそごう百貨店はまさにトップブランド。香港そごうで売れた商品を他の店舗のバイヤーが気にかけ仕入れるといったようなこともあるようだ。
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 3日間だけの試飲即売会に立ち会った。非常にに人気があったのは「にごり梅わいん」と「京都青谷梅わいん」。若い女性中心に、「パッケージがかわいい」「甘さが丁度いい」などの声をかけて頂いた。3日間ですべて完売。
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 香港のワインマーケットは英国の影響もあって、非常にバラエティに富んでいる。中でもフランスワインの品揃えは多い。最近は豪州や米国、チリワインも人気が出てきているとのこと。ディストリビューターと言われる問屋もワイン業者の数は多い。米国のワイン市場と圧倒的に異なるのは、香港マーケットを中国人(香港人)が中心となって活動しているということ。ニューヨークは世界中の投資の対象になっており、自国のための文化形成が成り立ちにくいと感じたが、香港は中国人が中心となって投資をしているため、自国の文化形成に寄与するものには惜しみない投資を行っているようだ。
昨今日本のワイナリーが海外へ輸出する話をよく耳にする。山梨中央葡萄酒もイギリス市場へ輸出を決めた様子。是非とも日本の甲州を香港市場でも見てみたい。

(98回目) 香港レポート No.2

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 8年前、香港に入国したのは中国深浅からの越境。当時は日本食といえば吉野家の牛丼やラーメン屋くらいしかなく、時折回転寿司なるものがあったが、イカやマグロなどガムを噛んでいるようでとても美味しいといえたモノではなかった。劇的に変わった日本料理。
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 香港島にある「Wasabisai」。ニューヨークスタイルで薄暗い照明にクラブ系のBGM.客層も全般的に少し若いカップルなどが目立つが、味は相当なもの。料理の盛りつけなどはニューヨークのLED照明を使ったものは無いが、刺身の盛り合わせや土瓶蒸しなど食材の扱い方が米国とは全く異なり、美味い。九龍サイドにあるSEIYUの中にある回転寿司も、日曜日ということもあって家族連れで満席。回っているネタも築地と変わらない。鮮度良好。
 日本料理が海外で騒がれて久しい。中でもパリやニューヨークでの話題はよく耳にするが、香港はあまり聞かない。しかし、「食材」にタイする扱い方がニューヨークと全く異なり、「鮮度」を意識した料理方法という点では香港はピカイチであると思う。あらゆる食材を扱う中華料理。その素材の生かし方を十分理解しているからこそできる料理技術。
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 締めはやはり中華料理。同じく香港島の上湾にある「好彩海鮮酒店」。鶏の足に始まった広東料理のフルコース。香港に行けば必ず一度は行きたいお店の一つになってしまった。ここも香港のディストリビューターであるHCLのYu社長の懇意にされておられるお店。良いお店を教えて頂いた。

(97回目) 香港レポート No.1

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 8年ぶりの香港。前回は全くの遊びで訪れた香港。今回は香港島CausewayBayにある百貨店香港そごうでSakeFairの一部に出展させて頂くこととなったのだ。
 試飲即売会以外にも、香港マーケット調査を行ったが、驚いたのは日本食材の豊富なこと。加工食品はもちろんのこと、生鮮食品やレストランに至るまで日本の食文化が浸透している。8年前は吉野家やラーメン屋、うどん、焼き鳥屋程度のものしかなかった香港レストランであるが、今や高級食材を扱う寿司屋はもちろん、日本式焼肉、定食屋までも揃っている。
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 スーパーや百貨店にも必ずお寿司や和総菜のコーナーが設けられており、売れ行きも上々のようだ。中国食材の農薬問題などで、ますます日本の食材への需要が高まっているとのこと。とあるスーパーでは白菜やキャベツなどに「日本産」のシールが貼ってあった。表記することにより付加価値がつくようだ。
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 ニューヨークとは違った日本料理文化の浸透を見せる香港。香港島にある「花盃」も例外ではない。ニューヨークは純粋な和食を追求するお店は非常に少ないが、ここ香港では日本の料理人を始め、かつお、昆布のだしの取り方や、生鮮食品の扱い方、ポン酢の使い方など細部に渡って日本料理の良い部分を見事に再現している。
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